川村記念美術館

残念ながらDIC川村記念美術館は、周知の通り、あと数日で休館し、都内へ移転することになっています。これで最後と思い訪れました。平日にもかかわらず、沢山の人で溢れていました。
何度訪れたことだろう?開館したばかりの頃、企画展、数年ごとに常設展・・101室で多くの名画をゆっくり鑑賞するのは、この上ない贅沢でした。今日のような混雑はちょっと不思議でした。
展示室の最後に「結び」言葉・・多くの人が足を止めていました。

川村記念美術館の魅力は「結びの言葉」の通り、「作品・建築・自然」の絶妙な呼応にあると思います。コレクションと美術館、北総の里山を借景にした広大な庭園、この三つを切り離してほしくありませんでした。
開館時の川村社長の言葉を引用します。「事業の原点は社会への貢献にあるということを経営理念として参りましたが、当社の製品は原料的なものが主であるため、ほとんどが一般の目にとまるものではありません。このたびの開館により、文化・美術面においてもこの理念が実現できるならならば無上の喜びと存じます。」
未練がましくなりますが、私の本音は「この地でさらに充実した美術館として継続して欲しい」です。東京に移転して埋没するよりも・・都心から離れた場所で個性を持つことの方が、大切で健全だと信じています。

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